嵐・櫻井翔「あまりにも違う現実というか…」 自分のデビュー時と同年代の若者出征見送った昭和の名歌手の体験に驚く
嵐の櫻井翔が11日放送のテレビ朝日系「徹子の部屋 『戦争』を忘れない~櫻井翔が聞く黒柳徹子の記憶~」(後1・55)に出演し、昭和の名歌手の戦争体験に驚く場面があった。
来年で戦後80年。戦争を知る人たちが年々、減ってきている中、かつて「徹子の部屋」に出演した戦争経験者の声をまとめ、特番として放送された。櫻井が女優・黒柳徹子(91)に「その(黒柳の戦争の)記憶を重ねたい」と呼びかけたことで実現した。
番組では“ブルースの女王”と呼ばれた昭和の名歌手、故・淡谷のり子さんの戦争体験をVTRで放送した。戦時中は軍の施設への慰問を積極的に行っていた淡谷さん。ある時、衝撃的な出来事に出くわしたという。
淡谷さんが気になったのは、20~30人ほどの白いはちまきを巻いた子供たちの一団だった。「係の方に“あの兵隊さんは?”って聞いたんです。“あれが特攻隊で、平均年齢が16歳です。命令がくれば飛びます。飛んだらもう帰ってきません”って言うのよ。それを聞いただけで、胸がもやもやしてきたんです。涙が出て、敵に突っ込むから帰って来られない。平均年齢16歳です。歌っている最中に来たら飛びますから、悪く思わないで下さいって言うの」。少年たちは、爆弾を抱えてゼロ戦に乗り、敵の艦隊などに突っ込む“神風特攻隊”だった。
そんなことがないよう祈ったという淡谷さんだったが、歌唱中に運悪く出撃命令が。「そしたら、さっと立ち上がったんですけど、皆さん。私の方を向いてニコニコ笑ってね、みんな敬礼して行くんです。もう泣けて泣けて、次の歌が出なくなりました。悲しくて。16歳よ?平均年齢」と、涙声で振り返っていた。
VTRを見た櫻井は「自分が嵐としてデビューしたのが17の時だったので、ほぼ同じ」と、自分の年齢と照らし合わせて回想。「そう考えると、あまりにも違う現実というか。淡谷さんもああやってお話しになるということは、心に笑顔で敬礼した方々の姿がずっと頭にあるんでしょうね」と、淡谷さんの当時の思いを察していた。
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