星野真里の夫・高野氏明かす舞台裏 前週まで入院付き添い、酷暑練習、重圧も「希望の種を」
8月29、30の両日に放送された日本テレビ「24時間テレビ」で今年のチャリティーマラソンランナーを務めた女優の星野真里が30日夜、東京・両国国技館でゴールテープを切った。国の指定難病「先天性ミオパチー」を患う長女・ふうかさんとともに会場で声援を送った、星野の夫・高野貴裕氏が、今回のマラソンに臨む星野の舞台裏と思いについて手記を寄せた。

高野貴裕氏
真里のゴールする姿を見て熱いものがこみ上げてきました。「お疲れさまでした!頑張ったね!希望の種をまいてくれてありがとう!」。そう声をかけたいと思います。
昨今の温暖化の中、暑熱順化のために続けていたトレーニングは、酷暑日にあえて長袖、長ズボンで走ることもあり、非常に厳しい練習だったと思います。一方で、暑さに耐えられる体をつくらなければならないのに、トレーニングのタイミングに限って曇り空や比較的涼しい日も続き、思うように進められないこともありました。
真里は実直で真面目で、細かなところにもよく気がついて、決めたことをきっちり行う性格。今回の大役の重圧も私の想像以上に背負っていたのではと思います。洗濯物の畳み方や収納の仕方ひとつをとっても「Tシャツはこう畳む」「タオルはこの形にそろえる」といったルールがあって、一方で私が細かいことをあまり気にしないので、よく注意されたり怒られたりしています(笑い)。そんな彼女だからこそ、どんなことにも丁寧に向き合い一歩ずつ前に進めたのかなとも感じています。
2008年12月にホノルルマラソンを完走していますが、それから年齢を重ね、当時と比べれば体力面での変化もあります。練習期間に体が悲鳴を上げることもあり、一時期は太腿や股関節のあたりに痛みが出て、トレーニングを中断せざるを得ない状況にもなりました。「焦って無理をしたら、もっと悪化してしまう。今は治すことに集中しよう」と自分自身に言い聞かせていた姿が印象に残っています。
スケジュール的にも奮闘していました。ふうかが夏休みに合わせて(背骨が曲がる病気の)側彎(そくわん)症の治療で入院し、今月4日、金属プレートを入れ、22本のボルトを入れる約5時間の大手術を受けました。夫婦で2週間、泊まり込んで24時間体制で付き添いました。真里は仕事もトレーニングもある中で弱音も吐かずに笑顔でふうかと向き合っていました。ふうかは手術前、本当は不安で怖くて仕方がなかったと思いますが「自分がこの手術を乗り越えることで、ママにも勇気を与えられる」と自分で車いすを動かして手術室に入っていきました。
マラソンのオファーを頂いた時には、大きな企画を背負うことへのプレッシャーや「本当に最後まで走り切ることができるのだろうか」という不安があったようです。それでも、自分が走ることで、娘との暮らしを通して感じてきたことを伝えたい。障がいのある方への社会の理解を広げ、共生社会の実現に少しでも貢献したい。そうした思いが不安を上回り、意を決して走ることを決めたのだと思います。そして皆さまに背中を押していただき、完走することができました。今回のマラソンで彼女の思いが少しでも多くの方に伝わることを願っています。さまざまな応援をありがとうございました。(元TBSアナウンサー、東京都議会議員)
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