〝バラードの貴公子〟SUPER JUNIOR キュヒョン「いらっしゃいませ!」 7年ぶり日本ソロ公演、発売から10年経つあの名曲も

SUPER JUNIORのメンバーであるキュヒョンが4月26日、神奈川・パシフィコ横浜でソロコンサート「2024 KYUHYUN ASIA TOUR ’Restart’ in Japan」を開催した。

SUPER JUNIORのキュヒョン

パシフィコ横浜でソロコンサートを開催したSUPER JUNIORのキュヒョン@Antenna & MIX

本公演は3月のソウル公演を皮切りにアジア9都市をめぐる、デビュー後初のソロアジアツアー。日本では約7年ぶりのソロ公演であり、23日の大阪も含め計2回行われた。

SUPER JUNIORのキュヒョン

パシフィコ横浜でソロコンサートを開催したSUPER JUNIORのキュヒョン@Antenna & MIX

生バンドの演奏を背景に「Restart」で幕を開けると、キュヒョンの力強く伸びやかな歌声が会場中に響いた。まるでステージに立つキュヒョンを中心に、カラフルな色彩が一気に広がっていくような感覚になる。音源よりも一層ダイレクトに伝わってくる厚みのある生演奏は、彼の歌声をより華やかにしていた。曲が終わると、笑顔で嬉しそうに2階席や3階席に大きく手を振る。「Dreaming」では、KYUpiter(ファンネーム)と一緒にコーラスを歌い、お互いに音楽を楽しんでいた。

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パシフィコ横浜でソロコンサートを開催したSUPER JUNIORのキュヒョン@Antenna & MIX

「2024年、キュヒョンのコンサートに来てくださった皆さん、本当に本当に本当にいらっしゃいませ!最後の私の日本ソロツアーが2017年でした。やっとこの日が来て本当に幸せです」と挨拶すると、「皆さん、僕は天才アイドルでもありますけど、今日は皆さんをバラードの世界に招待したいです。今から悲しいバラードが始まります」と笑わせつつも、「A Million Pieces」のイントロが始まれば、あっという間にその美声で歌の世界に引き込む。さらに物語をゆっくり聴かせるように「Slow, Slowly」をしっとり歌い上げた。

SUPER JUNIORのキュヒョン

パシフィコ横浜でソロコンサートを開催したSUPER JUNIORのキュヒョン@Antenna & MIX

「これからはもっと悲しいバラードが皆さんを待っています(笑い)。日本で僕はバラードの貴公子と呼ばれているので、バラードを歌うしかありません」と再び笑いを交えながら、キュヒョンらしいトークに会場は温かな雰囲気に。バンドサウンドを最小化した「Was It Love」はアカペラで始まり、キーボードの演奏に合わせて歌唱。シンプルな演奏ゆえ、しっかりと歌に集中できた。さらにアコースティックギターの優しい音色とともに歌った「Aewol-ri」では、感動して涙を流すKYUpiterの姿も見えた。

自身のYouTubeコンテンツにもアップした、あいみょん「マリーゴールド」のカバーを気持ちよさそうに歌うと、「よし!今日は成功しました!」と嬉しそうな表情。続けてキュヒョンの日本オリジナルアルバム「ONE VOICE」収録の「箒星」を筆頭に、中島美嘉「雪の華」、back number「ハッピーエンド」などカバーを織り交ぜたJ-POPメドレーを披露。声量たっぷりの見事な歌唱力が最高にエモかった。「元々はアイドル歌手でバラードの歌手、バラエティーのMC、そして僕はミュージカル俳優でもあります!」と、23年に出演したミュージカル「ベン・ハー」より「Destiny」を迫力たっぷりに聴かせてくれた。2010年以降は人気ミュージカルの出演が続き、その数はすでに15作品にものぼっている。

SUPER JUNIORのキュヒョン

パシフィコ横浜でソロコンサートを開催したSUPER JUNIORのキュヒョン@Antenna & MIX

ミュージカル「フランケンシュタイン」をパロディ化したVCRを挟んで、「Confession Is Not Flashy」では1階席や2階席の通路を歩き、「Time with you」では3階席に登場してサプライズ。ハイタッチをしたりハートを作ったりと、KYUpiterとのコミュニケーションを楽しむ。「皆さんと近い距離で繋がりたいと思ってこんなコーナーを作っているんですが、アジアツアーで一番広い会場だったから移動がしんどかったです(笑い)」と笑わせた。

サンバ風アレンジで賑やかになった「Flying, Deep in the night」や「Together」では、お茶目なダンスを披露して盛り上げると、「Devil + Black Suit + Sorry, Sorry」とSUPER JUNIORのメドレーへ。KYUpiterの大きな掛け声がキュヒョンを後押しした。さらに2月に開催された「SMTOWN LIVE 2024 SMCU PALACE @TOKYO」で大きな話題となったYOASOBI「アイドル」のダンスカバーでは、しっかりとピンクのジャケットを羽織り楽しませた。「皆さんのために休まずにずっとステージで何かを見せたかったです」というキュヒョンは、ステージに立ちながらヘアメークさんに化粧と髪を修正する姿までも演出に取り入れ、楽しませてくれた。

SUPER JUNIORのキュヒョン

パシフィコ横浜でソロコンサートを開催したSUPER JUNIORのキュヒョン@Antenna & MIX

「一緒に歌ってください」と「At Gwanghwamun」をKYUpiterとともに合唱。すでに発売から約10年経つが、今も大切に愛されている名曲だ。これこそ“バラードの貴公子”たるキュヒョンの歌の真髄を感じられる。ロマンティックなメロディーに甘いキュヒョンの歌声がよく似合っており、ライブならではのアドリブをまじえた玄人な歌に思わずうっとりしてしまう。「皆さんの歌を聴くとめっちゃ幸せな気分になります。本当にありがとうございます。皆さんのために倒れるまで歌いたいと思います!次は私の好きな曲です」と「Daystar」「Moving on」とバラードのステージが続いた。スクリーンに映し出されては消えていく歌詞を見ながら、キュヒョンの美しい歌声に包み込まれるような時間だった。

清涼感あるサビのロングトーンが気持ちがいい「The Story Behind」で本編を終えると、アンコールでは再びステージを始めるように、オープニングで歌った「Restart」をフルで歌唱した。「2017年のコンサートで全然泣かない僕が泣いて、皆さんに僕の歌を守ってくださいって言った気がします。これからは僕と皆さんで守りましょう。どこにも行きませんから、僕がおじいちゃんになる時まで、皆さんがおばあちゃんになる時まで一緒にいたいと思いますが、できますか?」と問いかけると、KYUpiterはいい返事を返した。MCではずっと流暢な日本語で進行していたが「もっともっと日本語を勉強しますので応援してください。褒められると伸びるキュヒョンです。日本のバラエティー番組にも挑戦したいです」と抱負を語った。「私が皆さんをどのくらい愛しているか、どんどん見せてあげます!次もこの会場にいるみんなでまた会いましょう!どこにも行かないで!どんどん若くなりましょう!」と挨拶。これからのキュヒョンの歩みを明るく照らすような「Rainbow」でコンサートは終演した。

SUPER JUNIORのキュヒョン

パシフィコ横浜でソロコンサートを開催したSUPER JUNIORのキュヒョン@Antenna & MIX

キュヒョンは1月にEP「Restart」をリリース。6月からは2度目の出演となるミュージカル「フランケンシュタイン」が、韓国ソウルで開幕する予定だ。

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