【ききみみ新曲PICKUP】BE:FIRST 繊細なラブソング「Smile Again」でメンバーの声の魅力を堪能
最近、テレビCMなど多くのメディアでBE:FIRSTの姿や楽曲を頻繁に目に、耳にする。オーディションからテレビに密着されていたこともあるが、あまたのボーイズグループの中でもなじみ深く、突出した露出を誇る存在になってきているように思う。
ダンスも歌も上質なのは言うまでもないが、彼らの魅力を聞かれると、声フェチゆえか、真っ先に「歌声」が浮かぶ。7人の声が絶妙に異なる個性を持っていて、守備範囲がそれぞれに違う。正統派、貫く高音、はかないウィスパー、男気シャウト、クール系、息多めのセクシーアピール…などなど。曲によっても、1曲の中でも、幅広い声色や組み合わせの妙が楽しめる。これぞボーカルグループの醍醐味(だいごみ)だろう。
第3弾シングルの表題曲「Smile Again」でも、声の魅力が堪能できる。2月に配信リリースされた「Boom Boom Back」のやんちゃなヒップホップとは打って変わって、繊細なラブソング。資生堂「アネッサ」のグローバル・キャンペーン・ソングに起用されている。切なさとさわやかさが混在するメロディー、エレクトリックな音の浮遊感が心地いい。
JUNONのテクニックが光るニュアンスたっぷりの歌いだしから引き込まれ、メンバーが次々に歌い継ぐ。「君は綺麗だ」のキラーワード、サビの突き抜け感など、聴きどころを挙げるときりがない。ダンスやビジュアルとともに味わうのが王道の楽しみ方だろうが、目を閉じて聴覚だけに頼ってみると、各メンバーの声の違いや表現のこだわりに気づく。たまにはそんなマニアックな楽しみ方もオススメしたい。
色気の中にあどけなさも残り、完璧なパフォーマンスなのに、どこか危うさや親しみも感じる。まだまだ知らない一面や、見せていない武器を隠し持っているに違いない。そんな期待を抱かせてくれる7人。BE:FIRSTの完成形はまだまだ先にある、と勝手に思っている。(萩原 可奈)
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