「LUNA SEA」ギタリスト・INORAN「新しい冒険へ自信に」07年リリースのアルバムリメーク

ポーズを決めるINORAN

ロックバンド「LUNA SEA」のギタリスト・INORANが、24日発売のソロアルバム「ニライカナイ―Rerecorded―」に込めた思いと、手にした自信を語った。2007年にリリースした「ニライカナイ」のリメーク。「18年前に作った曲を通して、人生を振り返る時間は、自分自身が間違っていなかったことを確認する時間でもあった。当時の歌詞には、昔の携帯電話を眺めているような甘酸っぱい瞬間もあったけれど、新しい冒険に向かうための自信になった」と未来を見つめた。

ソロアルバムをリリースしたINORAN

結成36年を迎えたバンドも過去に発表した2作のアルバム「MOTHER」「STYLE」を再レコーディングし2023年にリリース。そのツアーを全国で展開していた。過去の自分と向き合い「喜びや試練があったけれど次のチャレンジに必要なものが見えた」と手応えを得た。

2024年8月18日の大阪公演で絵を描いている最中のINORAN

「ニライカナイ」を出した07年7月はバンドが“終幕”していた時期。当時を「無我夢中だった」と回想する。同年12月に7年ぶりに5人が集結。東京ドームで開いた一夜限りのライブで5万5000人に迎えられた時「待っていてくれる人に音楽を届けたい」と痛感。「ミュージシャンとしての価値観を変える出来事だった」と明かした。

無常の世を生きる中で「人生は旅」だという。「その日、その時、その場所で、僕だけが感じた思いを、これからも音楽にしていきたい」

アルバム「ニライカナイ -Rerecorded-」(通常盤)ジャケット

27日の東京・渋谷CLUB QUATTROから、大阪、名古屋などで11公演のライブを行う。「音楽を通して、過去にタイムリープをする中で、いまを生きていることを実感できる時をつくりたい」と思いを込めた。(西村 綾乃)

24年8月11日の広島公演で描いた作品

《全国ツアー中全会場で一枚ずつ絵を》
INORANはバンドの35周年記念ツアーで全国を回る中、全会場で一枚ずつ絵を描いたという。アクリル絵の具を買うところから始め「楽屋に入ったら、その日に描きたいと思ったことを1時間ほどかけて絵に残しました」。ファンには今年7月に自身のSNSを通じ「アートを始めました!」とお知らせ。作品数は、今年2月に東京ドームで開いたファイナル公演までに約40点となった。「みんなにも見てほしい」と自身初の個展を11月に開くことを計画中。音楽やライカでの写真撮影とも違う、新しい表現に胸を弾ませている。

《闘病中の盟友にエール》
脳腫瘍と大腸がんとの闘病を明かしたバンドのドラマー・真矢に対しては「真矢のプレースタイルは“間”を大事にする。今はその“間”」とバンドマンらしい言葉で回復を祈っている。共に神奈川県秦野市出身。10代の時に地元で出会った盟友とは、発表後に対面はできていないが「必ずスネアのフルショットを響かせてくれる」と見守っている。
「俺の細胞には真矢のドラムがしっかり刻まれている」と信頼する大切な存在。復帰に向け「俺の持てる力、全てを使ってでも全力で真矢を支えていく。それが自分の気持ち」と回答。再び音を合わせる日を心待ちにしている。

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