旧ジャニーズ勢不在の影響大きく、大谷WBCにも食われ…NHK紅白、歴代ワーストの第2部平均世帯視聴率31.9%
昨年大みそかの「NHK紅白歌合戦」の平均世帯視聴率は、午後9時から11時45分までの第2部が31.9%(関東地区)だった。ビデオリサーチが2日、発表した。2021年の34.3%を下回る歴代ワースト。午後7時20分から8時55分までの第1部は29.0%で、2部制となった1989年以降で史上初めて30%台を割った。
その影響の一つに旧ジャニーズ勢の不在が挙げられる。昨年出場した6組のうち、Snow Man、SixTONESら4組が同時間帯に生配信を実施し〝ライバル〟へと変わった。同局関係者は「これまでジャニーズグループを目当てに紅白を見ていたファンが一気に離れた」と指摘した。
加えて裏番組の躍進も打撃となった。TBSは「WBC2023 ザ・ファイナル」で、午後7時から11時45分までの第3部が8.9%をマーク。前年の「THE鬼タイジ」の5.4%から大きく数値を伸ばした。テレビ朝日「ザワつく!大晦日 一茂良純ちさ子の会」は3年連続の民放トップ。午後6時から7時30分までの第2部が12.3%で、こちらも前年の10.0%から2ポイント以上上昇した。
TBSのWBC特番は生放送だったが、放送時間の多くを大会の映像で構成。「ザワつく…」は収録だったが、侍ジャパンを世界一に導いた栗山英樹氏がゲスト出演したことも話題となった。放送関係者は「これまで紅白を生放送で楽しんでいた年配の人たちの数字(視聴率)も大谷WBCに持っていかれたのでは」と推察している。
近年は見逃し配信など視聴環境が変化し、世帯視聴率は下降傾向にある。とはいえNHK関係者は「民放でも年末の音楽特番の視聴率が軒並み2ポイントほど下がっていた。旧ジャニーズ不在の影響もあり、紅白も数字が下がる予測をしていたが、まさか裏番組にも人が流れているとは」と、予想以上の下落に落胆を隠せずにいる。
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